ドミニカ共和国のバス
今の私の主な交通手段は
バス(autobus)です。
車の運転が大好きで
学生時代は中学から10年間自転車通学だったので
たまに車も自転車も恋しくなりますが
JICAボランティアは訓練から派遣期間中
基本的に車やバイクの運転が禁止、場所によって自転車も禁止されているんです。
(一部、活動に必要として許可をされている人もいます)
でも今は、このバスの中での時間が、
ドミ共スペイン語やドミ共文化に近づくのにすごく大事で、面白いです。
1,バスの中で、ドミ共人に近づけたかも、、、と思ったこと
2,サントドミンゴの乗り合いバス事情
を書こうと思います。
1,バスの中で、ドミ共人に近づけたかも、、、と思ったこと
活動帰り、いつものように乗り合いバスに乗って
降りる場所に近くなったので出口付近に移動すると
ドアの前におばちゃんが立っていました。
目が合って、「こんにちは」とあいさつすると
おばちゃん「あなたどこで降りるの?」
私「○○のとこ」
おばちゃん「あー、△△の近くね、私が運転手に言ってあげる」
もう少し近づくと
おばちゃん「運転手さーん、○○のとこー」意外と声が小さかった。
私(え、、、ちゃんと運転手に聞こえてるかなあ?)
ちょっと不安になるものの、ドミ共生活に慣れてきた私は
更に大声で「○○のとこー」とは言わず
おばちゃんに「ありがとう、どこまで行くんですか?」と雑談。
私が降りる○○の直前で、バスのスピードが落ちる気配がなく
おばちゃん「運転手さーん、○○でとまってー」
近くにいたお兄さん「この子、降りるってー」
ちょっとだけ通り過ぎたところで、急ブレーキで止まる。
私「ありがとう、良い週末をね」
おばちゃん「あなたもね」
降りた瞬間
(あ、わたし結構ドミ共人になってきたかも)と思いました。
知らない人でも話するとかいうことは日本でも状況によってあると思うけど
『自分のことで誰かが動いてくれること』に対する感覚がすごく違うと思うんです。
前だったら
申し訳ないとか、お願いしてうまくいかなかったらとか、つい考えてしまって
●おばちゃんが叫ぶ前に、自分で言うから大丈夫って言う
●おばちゃんが最初に叫んだ後に、私ももう一度叫ぶ
●通り過ぎたことにイラっとする
このどれかひとつ以上やっていたと思います(笑)
今は
私のためにしてくれていることの感謝はもちろんしますが
してくれている人の方が立場が上になるとか、どっちの責任とかではなく
単にその場を一緒に過ごしていて、一緒に焦ったり、到着を喜んだりする感覚が
じんわり身についてきて、心地よくなっているような気がします。
うまく表現できないですが
してあげるとか、してもらうっていう個人のことじゃなく、その場のみんなのこと
っていう感覚が近いのかなと思います。
この感覚で過ごすと
いろんなことにピリピリせずにいられるので、こういう感覚大事だなと思っています。
そして、せっかくなので
2、サントドミンゴの乗り合いバス事情
首都のサントドミンゴのメイン通り27 de febrero(2月27日って意味。通称 27:ベインティシエテ)で主な乗り合いバスは2種類。
①OMSA:オンサ
●東サントドミンゴ市⇔サントドミンゴ特別区⇔西サントドミンゴ市
と東西に走っている国が運営するバス。
●日本の乗り合いバスみたいな大きいバスで、エアコン付きもある。
●決まったバス停(中心部はそんなに離れてないので隣のバス停まで歩ける)で停まる。
●前乗り後ろ降。
●一律15ペソ(乗ってすぐのところにいる係の人に現金で払う)
●降りたいバス停の前でボタンを押す。(ボタンが壊れていたり、ボタンがないバスも多いので、「次で降ります」と叫ぶ心の準備もしておく)
●日本のバスや電車とは比較にならないほど、急発進急停止、激しいハンドリングなので、必ずどこかに掴まっておく。
●時刻表は無い。奇跡的にすぐ来ることもあるし、30分以上来ないこともあると覚悟しておく。
②GUAGUA:グアグア
●組合がやっている民間の乗り合いバス。
●旅館の送迎とかに使うようなマイクロバス。
●ルート沿いのどこでも乗り降りできる。
●乗るときはバスに向かって、手をパタパタさせて合図。
●降りるときは運転手かお金を渡す人に降りたい場所を言う。
●一律25ペソ。(降りるときか、集めに来た時に払う)
●時刻表はないが、頻繁に通っているので、ほぼ待たずに乗れる。
●一番後ろの長い席と補助席使った場合は、想定されている人数プラス1~2人座る。運転手の隣にも座る。
●混んでいる時には、人と椅子に挟まれているので、何も掴まっていなくても意外と大丈夫。
●ドアは常に開いていて、混んでいると、外にはみ出しながら掴まって乗る。
混雑しているギュウギュウになるので、スペース面でも安全面でも、大きい荷物を持っては乗らない方が良いです。
でも、荷物は自分の目の見える範囲(背中じゃなく前)に持つとか、お尻側のポケットには何も入れない、荷物の中身を出したり広げたりしない等は気をつけていれば大丈夫です。
どちらも、かなり地域密着型なので、あまり観光客向けではありませんが、だからこそドミ共を知るには面白いかもしれません。